かごせいのこだわり

蒲鉾づくりに欠かせない豊富な水

生の魚から蒲鉾をつくる時、大量の水を使用します。特に魚の臭みや脂、小骨、皮、血液、その他の不純物などを取り除いていく「水晒(さら)し」という工程に必要なのです。マグネシウムやカルシウムなどの、ミネラル成分がほどよく含まれていないと魚肉が膨潤してしまい、上手に晒すことができません。

小田原の地下水は、これらをほどよく含み、蒲鉾づくりに大変適していました。しかし、小田原では、蒲鉾づくりに必要な水を確保することが難しくなってしまったのです。
昭和48年、かごせいは工場を静岡県志太郡大井川町へ移転しました。

かごせいの味を継承するために
  1. 蒲鉾づくりに、何よりも大切である良質の水が豊富に確保できる
  2. すでに、水産加工団地があり、工場設備や廃水処理施設を十分に整えることができた
  3. 冷蔵庫を含めて、水産関連の設備が小田原よりも多数あり、完備されていた
  4. 焼津市内に頭や内臓を取る下請け工場があった
  5. 静岡市にグチを扱う問屋があった

できるだけ鮮度の良い魚を使用して蒲鉾をつくることが大事で、そのためには一時も早く原魚を確保し、加工する必要があります。そして、小田原と同じ成分を含み、それ以上に良質な地下水を探し求めた結果、工場をこの地に移転し、大井川水系の水を使用して、伝統の味を守り続けているのです。