かごせいのこだわり

高級蒲鉾の原料の代名詞「グチ」

その昔、小田原の蒲鉾は前浜で漁獲されたオキギス、ムツ、イサキ、タカベ、小アジ、カマスなどを季節により使い分けてつくっていました。しかし、だんだんと漁獲量が減少したため、大正時代ころから東シナ海の底引き網で漁獲されるグチという魚を原料とするようになってきました。グチは色が白く、弾力に富み、味、風味ともに優れていて、高級蒲鉾の原料の代名詞となっています。

現在では多くの蒲鉾が北洋で漁獲されるスケトウダラの冷凍すり身から生産されていますが、今でもかごせいはグチにこだわりつづけています。特に「掌」、「鳳凰」は生の原魚を用い、採肉から水晒し、擂潰(らいかい)、成型など全工程を手作業で行っています。